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  • 放射線(小線源)治療における射精機能への影響

  • 投稿者:羊毛メール
  • 投稿日:2019年10月17日(木)23時29分59秒
  • 編集済
 
小線源治療では性機能は摘出手術と比べて残ると言われてますが、射精機能については「ドライになってしまう」という話と「量が少なくなる」という話があり、論文等があるかどうか調べてみようと思い、検索してみました。

まずは日本語のページから。(「前立腺癌 小線源療法 精液はどうなる」で検索)

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「がん情報サービス-前立腺がん」
「5.放射線治療」→「2)組織内照射療法(密封小線源療法)」に次の記述があります。

(引用開始)
また、年齢にもよりますが、外照射療法に比べて性機能が維持される割合が高いことが特徴です。ただし、精液の量は減少します。』
(引用終了)

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「順天堂大学 第7回市民公開講座 質疑応答:講演3」

(引用開始)
Q.がん治療に密封小線源治療(brachytherapy)をした後には、前立腺の精液作成はどうなるのですか。
A.
1. SEED後に無精液を生じる確率は25%との報告があります。
2. 大半の症例で精液量減少の訴えが報告されています。
3. 5-6年の経過で、ごく少量の漿液性のものを排出するようになるというのが多いようです。
4. 排出量についての詳細な記述は、検索した限りでは見当たりませんでした。
5. 精液産生の工場が破壊されるため、必然の結果ではあります。
6. 精嚢の末端に一部産生能が残存するため、少量はできるとされています。
7. 射精管が閉塞するため排出不能となるということも言われています。』
(引用終了)

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無精液の確率が25%?
元の論文があるかと思い、英語で検索してみました。(「brachytherapy prostate cancer ejaculation」で検索)

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「Urology Times: Brachytherapy may adversely affect ejaculation」(雑誌)
「Ejaculatory function after permanent 125I prostate brachytherapy for localized prostate cancer.」(元論文)

(引用開始=雑誌より)
前提条件
・性的に活発な男性270人に性機能調査を郵送し241人の男性が同意
・年齢の中央値は65歳
・初期小線源療法から調査までの平均時間は36ヶ月
・平均76本のヨウ素125シード
・88%が適切な放射線量を受けた
調査結果
・射精の成功は81.3%、オルガスムの成功は90%
・ただし、ほとんどorまったく射精しない男性の数は治療前の2倍になった。これは高齢および移植前の国際勃起機能指数(IIEF)に有意に相関。
・射精量の減少は、移植前26.9%→移植後84.9%。移植後のドライは18.7%の男性が報告。
・射精痛は、移植前12.9%→移植後30.3%。これはシード線源数および移植前の射精痛と有意に相関。
・オルガスムが達成できない率は、移植前1%→移植後10%。また移植後に遅延、困難、または弱くなった男性の数も大幅に増加。
(最後にこうも言っています→)多くの場合、これらの症状は早期に発現し、時間とともに進行します。
(引用終了)

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全員がドライになるわけではなさそうです。人によってドライになったり、精液の減少にとどまったり、ということのようです。

しかし次のような論文もあります。この論文ではもっと高率に射精能力が失われると言っています。ただ、外照射と小線源が一緒になったデータであり、分けられてはいません。

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「Ejaculation profiles of men following radiation therapy for prostate cancer.」
「Loss of ejaculatory ability is high after radiation therapy」

(引用開始)
・252/364人が外照射(うちIMRTは225人)、112人が小線源治療(うち外照射併用は28人)。
・患者の平均年齢は64歳(42~78歳)。
・262/364人の患者(72%)は、最後の来院時(6±4.5年後)に射精能力を喪失。
・放射線療法後の射精不能者の割合は、1年で16%、3年で69%、5年で89%。
・射精障害の予測因子は、併用療法、高年齢、小さい前立腺。
(引用終了)

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