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sage

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  • 治療後の排尿症状について

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  • 投稿日:2018年 8月17日(金)13時57分29秒
  • 編集済
 
治療後の頻尿などの排尿症状についていままであげた二つの以下の論文よりグラフを示し、もう少し詳しく書いてみます。

1.東京大学の山本健太郎氏の博士論文コーンビムCTによる画像誘導放射線治療を併用した前立腺癌に対する強度変調回転照射の検討 以下山本論文とよびます。

2.第29回前立腺シンポジウムで発表された奈良県立医科大学の田中宣道氏他のIPSSを用いた排尿症状改善からみた至適根治治療法選択 泌尿器外科 2014;27(8): 1301-1304  以下田中論文とよびます。

山本論文では「尿路系有害事象」、田中論文では「排尿症状」と書かれていますが、ここでは「排尿症状」という言葉を用います。

IPSSの説明は山本論文より転記します。

IPSS(International Prostate Symptom Score)
排尿症状の評価法として、世界的に広く使用されている評価尺度であり、信頼性・妥当性が検証済みである。IPSSの内容は、蓄尿症状3項目(頻尿・夜間頻尿・尿意切迫感)、排尿症状3項目(尿線途絶、尿勢低下、腹圧排尿)、排尿後症状1項目(残尿感)、QOLの計8項目である。

IPSS

スコアが高い方が重症です。

山本論文での患者の内訳は以下のとおり。

0-7点( mild )の患 者が 109 名( 67.2% )
8-19 点 (moderate  )の患者が 72 名( 25.1% )
20 -35 点 (severe severe) の患者が 22 名( 7.7% )

以下のように書かれています。

この 3群で層別化を行い、治療前の 群で層別化を行い、治療前の 群で層別化を行い、治療前の IPSSを基準と したときの変化を図Ⅳ-1に示す。観察期間中の IPSSの変動中央値は、 mild / moderate / severe 群で各々 群で各々 4.5 / 5.0  / -3.5 であり( p < 0.01 )、治療前の IPSSが高い群 ( sever )では、低い群( mild, moderate )と比較し、治療後の IPSSは悪化せずむしろ改善している傾向がみられた。

さらに図Ⅳ -2を示し以下のように書かれています。

大多数の症例で、 IPSSは治療後約 3ヶ月で治療前の水準まで改善した。

図Ⅳ-1を参考に転載します。

田中論文の要旨にはこう書かれています。

前立腺癌に対する根治治療では,根治的前立腺摘除術(RP),強度変調放射線治療(IMRT)および密封小線源治療(BT)で異なる治療後ののIPSSの変化を示す。最もIPSSの上昇が遷延したのはBT群で,RP群が続きIMRT群が最も早く回復した。1年目のIPSS改善率はRP群:58.3%,IMRT群:58.9%,BT群:44.4%であり,BT群が有意に低かった。1年目の改善に関する多変量解析では,BT群が優位に悪く,治療前のIPSSが低い群ほど悪かった。

IPSSの経時変化図1により以下のように書かれています。。

RP群は治療後の治療後1~3ヵ月に有意な上昇を認めた。IMRT群は治療後1ヵ月のみ優位に上昇を示した。BT群は治療後治療後12ヵ月目まで優位に上昇を示した。治療後1ヵ月目はIMRT群に対してRP群、BT群のIPSSが有意に高かった。3ヵ月目、6ヶ月目はIMRT群及びRP群に対してBT群のIPSSが優位に高かった。

さらに考察にこう書かれています。

今回は1年目のIPSS改善率を治療法別に検討したがBT群で改善が優位に悪く、治療前のIPSSが低い症例ほど優位に改善が悪い結果であった。この結果はStoneらの報告と同様な結果である。5)
IPSSが治療前に低い症例ほど排尿障害を自覚する傾向があり、改善には時間がかかることが考えられる。

5) J Urol. 2012 Jan;187(1):117-23.

私が治療終了後2ヵ月足らず経った2015年1月 2日の投稿に書いています以下の文は私はIPSSはmoderate 群だったので上記の二つの論文に対応しているといまさらながら認識しました。

元々が頻尿でした(夜、2,3回起きる(3回が多い))が、それが、4回ほど起きるようになったことと、排尿時痛でした。治療終了後、1か月で元に戻りました。今は夜起きるのは1,2回と回数減り、その原因は分かりませんが、放射線治療の影響か、改善されて喜んでいます。