スレッド一覧

  1. 病状説明と簡単な自己紹介をお書きください(93)
  2. 「論文・詳細スレッド」(62)
スレッド一覧(全2)  他のスレッドを探す  スレッド作成

*掲示板をお持ちでない方へ、まずは掲示板を作成しましょう。無料掲示板作成

新着順:7462/9256 記事一覧表示 | 《前のページ | 次のページ》

RE:非再発率の件

 投稿者:ひげの父さん  投稿日:2013年 7月29日(月)00時29分59秒
  通報 編集済
   コバトンさん

はじめまして。
治療法別に非再発率を比較したエビデンスのあるデータは、我国にはまだありませんので、
参考の為、欧米の信頼できる専門家の寄り集りである「Prostate Cancer Study Group」による
メタアナリシスの結果(2013年版)を下に示しておきます。

小線源療法の結果が低・中・高リスクとも非常に良いのですが、
我国の小線源療法も上位クラスであれば、これと肩を並べているのでは、と思っています。

手術の非再発率に関しては、我国でも最近こんなデータが発表されました。
厚生労働省研究班(班長=内藤誠二・九州大教授)により、全国規模で
「早期前立腺癌根治術後の PSA 再発に対する臨床調査」が行われました。
その結果、大学病院やがん専門病院など全国36施設が参加。
限局性前立腺がん患者(T1-2N0M0)1192人(47~83歳)を対象とし、追跡調査を行ったところ、
「PSA再発」と診断された人は302人(25.3%)であり、
一年以内の再発例が多く見られ、4年以上の例もあったとのことです。
(臨床検査の詳細はこちら:http://www.med.kyushu-u.ac.jp/uro/topics%202/rinsyo.html
(結果の概要はこちら:http://www.med.kyushu-u.ac.jp/uro/topics/topics1.html
この臨床調査のデザインを詳しく読むと、一旦PSAが0.1以下にならなかった人は、調査対象からは外れているように思えます。
つまり、「失敗」は「再発」ではないという理由で除外されているように思うのですが、もしそうだとすれば、
実際の成績はもっと悪いのではないでしょうか。

医療施設ごとの具体的は非再発率はなかなか掴みにくいのですが、たとえば手元にあるこの資料で言えば、
(Kyoto University Hospital Annual Report 2010)

「根治的前立腺摘除術の治療成績:1997 年以降2004年までに行われた257例に関してPSA再発に関する検討を行った結果、
 非再発率は全体で69.9%であった。
 病理学的に腫瘍病変が前立腺被膜内に限局されていることが確認されたpT2以下の群に関しては、
 非再発率が81.0%と良好な治療成績を示している。」

81%というのは、病理病期(≠臨床病期)が判明後、pT2以下に絞り直した数値であって、言いかえれば、
手術時に採取した組織を顕微鏡で調べ、浸潤が見つかったような例をすべて除外すると、
非再発率が8割になるという意味です。
「良好な治療成績を示している」と書かれていることは、
結局、医療者としては、限局がんの非再発率は70%という数字に納得されているわけで、
他の医療機関のほうが極端に良い成績をあげているとは考えにくく、
全貌は判りませんが、さほど変わらないと判断するのが普通ではないでしょうか。
放射線治療と比べる為には、病理病期は何の意味も持たず(放射線治療で病理病期はありえない)、
「臨床病期」同士でなければ比較できないことは明らかです。

放射線治療の場合は、まだ全国的は非再発率のデータは出ておらず、個々の情報に頼らざるをえないのが現実です。

一例としてあげておきますと、小線源療法で最も実績の多い東京医療センターでは、
5年非再発率は、低リスク99%、中リスク95%、高リスク86% となっています。

Prostate Cancer Study Groupの調査ではさほど良くない外部照射(EBRT)も、
千葉県がんセンターのIMRTでは、
低リスク93%、中リスク98%、高リスク90% の5年非再発率を示しています。

ただし、放射線治療に関しては、施設によって大きく成績が異なるということに注意が必要です。

今後、こうした情報を徐々に集め、腺友ネットのHPでも公開できるようになれば良いと考えています。
 
》記事一覧表示

新着順:7462/9256 《前のページ | 次のページ》
/9256